受託製造の原料安定供給を支える、AGCの調達内製化体制
- 調達
AGCファインケミカルズの受託合成サービスでは、原料調達を商社に委ねるのではなく、専門の調達チームを自部門内に配置する「内製化体制」を採用しています。本記事では、この体制を構築した背景と、お客様の製品供給に直結する具体的な役割・価値をご紹介します。
原料調達を取り巻くリスクの増大
近年、原料調達を取り巻く環境は大きく変化しています。原材料価格の高騰、地政学リスク、サプライチェーンの分断など、製造業が直面する課題は複雑化しており、従来の「価格交渉と納期管理」を中心とした調達では対応が難しくなっています。
特定地域への依存による供給停止リスク、品質ばらつきによる製造トラブル、調達先の経営状況や設備老朽化による中長期リスクといった問題に対応するためには、調達先の実情を深く理解し、将来を見据えた戦略を立てる力が求められます。
AGCが原料サプライチェーンを内製化している理由
AGCファインケミカルズのSCMグループでは、ファインケミカルの製造・開発技術+交渉術+輸出入・ロジスティクスの技術を兼ね備えたメンバーにより構成されています。製造・品質・技術部門との連携を前提とした内製体制が、安定供給と品質の一貫性を支えています。
調達チームの具体的な役割
AGCのSCMグループは、単に原料を仕入れる機能ではありません。受託製造を安定して続けるための体制基盤構築のために、以下の役割を担っています。
事業・案件理解に基づく、適切な原料選定
製造・品質・研究開発・営業部門と日常的に連携することで、各事業の背景や案件ごとの要求を踏まえ、「どの原料に、どのような特性・品質スペックが求められているか」「いつ、どのようなタイミングで原料のスペック、数量を実現すればよいか」を正確に理解したうえで調達を行っています。その結果、短期的なコスト追及にとどまらず、長期的なメリットが出るようなサプライヤー選定を実現しています。
少量多品種調達を支える、サプライヤーとの直接対話
受託合成では、製品ごとに使用原料が異なり、少量・多品種の原料調達が求められます。当社では、調達担当者がサプライヤーと直接対話し、AGCの事業内容や案件背景を丁寧に説明することで信頼関係を構築しています。これにより、サプライヤーにとって必ずしも大口ではない案件であっても、安定した原料調達を実現しています。
変化点・トラブル発生時の迅速な対応と改善
原料調達の責任を自社で担っていることで、原料変更、ロット差、品質トラブルといった「変化点」が生じた際にも、調達・製造・品質・技術が一体となって迅速に状況を把握・対応できます。原因特定から是正対応、再発防止までをスピーディーに回すことで、継続的な品質改善と安定供給につなげています。
原料調達チームの具体的な役割
当社のSCMグループは、AGCファインケミカルズをパートナーとして選んでいただいたお客様に対して以下のバリューを提供いたします。単に「原料を買う」役割ではありません。
- スピーディーな案件立ち上げと中長期的な調達戦略の実現
- 調達先との直接対話による原料の安定調達(Q・C・D・M)の選定・評価
- 品質管理体制の確認
- サプライヤー同士の競争環境の構築によるコストダウン
- BCP観点でのリスク評価から調達先の先行拡充
まとめ:安定したモノづくりは調達体制から
製品品質や納期は、製造工程だけで決まるものではありません。その土台の一つとなるのが、原料調達体制です。AGCファインケミカルズは今後も、SCMグループによる内製調達体制を軸に、お客様に安心していただける受託製品供給を支えていきます。
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